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メッセージ
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ヤプリのメッセージです。代表挨拶、インタビューなどを掲載しています。

代表挨拶

代表取締役 庵原 保文 [YASUBUMI IHARA]

代表取締役 庵原 保文 YASUBUMI IHARA

iPhoneが誕生して10年が経ちました。スマホ革命が起こり、この10年で世界は大きく変わっています。 Uber、Instagram、LINE、メルカリのような革新的な企業は、全てアプリから生まれる時代になりました。 アプリのテクノロジーは、これまでのデジタル体験を刷新しました。 高速で動作するだけでなく、GPSやカメラなどハードウェアにアクセスでき、 プッシュ通知など利便性の高い機能も利用できます。 このようなアプリの性能が基盤となり、過去10年でデジタル体験を変え、 世の中を変えるサービスが続々と生まれました。

私たちYappli(ヤプリ)は、このアプリのテクノロジーを全ての企業へ開放したいと考えています。 アプリのエンジニアを自社に所有しない企業が、Yappliを使えば簡単にアプリのテクノロジーにアクセスでき、 自社に革新を与えることができるプラットフォームになりたいと考えています。

Yappliのお客さまは日に日に広がってきています。 人気のアパレルブランドから銀行まで、日本を代表する多様な企業に利用されています。 私たちの特長は、お客さま毎に受託でアプリを作るのではなく、自らの知恵で考えたプラットフォームの価値訴求を行い、 販売していることです。誰かのマネや後追いではなく、全て主体的にサービスを設計し、開発しています。 そのため、日本はもちろん世界を見渡しても非常にユニークで、競争力の高いプロダクトを提供している自負があります。 私自身、創業したその日からの目標はただ1つです。必ずこのYappliを世界で成功させる。 そして世の中のスマホ革命の一躍を担えるサービスになる。 それが実現できるまでプロダクト開発にコミットしていきます。

アプリの市場規模はこれからさらに拡大していきます。 次の10年は、AIやAR、IOTなどの最新技術がアプリに組み込まれて、さらなる革新的なサービスが生まれ、世界を変えていきます。 私たちYappliは、その世界において、あらゆる企業や産業のモバイルシフトを支えるプラットフォームへと成長していきます。

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インタビュー

庵原保文CEOと佐野将史CTO

Mobile Tech For All をミッションに掲げ、アプリのテクノロジーに誰もが簡単にアクセスできる社会を目指すヤプリ。そのためのプロダクトがアプリプラットフォーム「Yappli」だ。

YappliのコアとなるCMSのリニューアルを機に、庵原保文CEOと佐野将史CTOへインタビューを実施(2020年6月12日収録)。プロダクト開発に込められた思いや、ヤプリという組織のこれまで、そして未来について尋ねた。

時は来た。完全に新しいCMSが誕生

Yappliというプロダクトが歩んできたこれまでの道のりを振り返ってみて、いまどんなことを思いますか。

庵原
創業から7年、その前の開発期間も含めると10年近くかけて、Yappliは世界でもあまり例のない唯一無二のサービスに進化してきました。アプリの開発から、その後の日々の運用面、ダッシュボード上での分析、外部サービスとの連携まで、あらゆる機能が充実したことで、「時が来たな」と。そこで、これまで「アプリ開発プラットフォーム」と呼んでいたのを、「開発」の文字を取り、「アプリプラットフォーム」として打ち出すことに決めました。

直接的なきっかけは、コアとなるCMSがモダンに進化したことです。UIはもちろんプログラミング言語までが刷新され、2020年代を戦えるシステムにできあがった。世界を見渡しても、他に同じレベルでやっているサービスがない。競合を気にせず、唯一無二のオリジナルなものとして、絶対的に自信が持てるプロダクトに成長したと思います。

これまで、「アプリ制作プラットフォーム」「アプリ開発クラウド」など、いろいろな呼ばれ方をしてきて、社内外で呼び名が統一されていないという悩みがありました。

庵原
「アプリ作成ツール」とメディアに書かれるのがすごい嫌でしたね(笑) ただ簡易にアプリを作成して終わり、みたいな作るだけのツールではないので。
佐野
「ツール」ではなく「プラットフォーム」だ、というのは創業当時から強く意識していました。個別のアプリを受託制作するのではなく、プラットフォームとしてサービスをつくるというのが、創業当時からのビジョンでした。

今回フルリニューアルしたCMSは、もともと創業時に佐野さんが一人でコードを書いていました。それを全部捨てゼロから構築、文字通り「刷新」となったわけですが、どんなお気持ちですか?

佐野
正直に言うとさみしいですよ。子どもが独り立ちした感覚です(笑) これでもう、何か思いついたり、バグがみつかったりしても、ちゃちゃっと自分で修正することはできない。

でも、今回のフルリニューアルは、ヤプリが3年後、5年後を見据えて、更に成長していくうえで絶対にやらないといけないプロジェクトだったんです。詳しくはエンジニアチームの座談会でCMSリニューアルに携わったエンジニアが語ってくれていますが、旧CMSの状態では、フロントエンドとサーバーサイドのコードが混じっていて、自分の専門外のことも全部がわかっている超人でないと開発できない。要するにチームでの開発に向いていなかったんです。そこで、役割をしっかりと切り分けて、それぞれの領域のプロフェッショナルが活躍できるシステムに刷新しました。

エンジニアの数が増えると、当然分業化も進む。急成長するスタートアップにとっては、いつか通る道なのかもしれません。でも、現場に任せてすんなりうまくいきましたか?

佐野
一緒に開発しながら、言語化が難しい感覚をどうやって掴んでもらうか、試行錯誤の連続でしたね。「この機能はこういう意図でつくられている」と言葉で説明するんですけど、どうしても限界がある。一緒に開発してみて、問題が起きて、だからそこはそうなってるんだよって、一つずつ伝えていく作業に時間をかけました。
庵原
ある意味、製品思想と言われるものはアートの領域ですからね。Yappliは簡易性と柔軟性を絶妙なバランスで搭載しているので、「なんでそうするのか?」と聞かれても答えるのが難しいことが多々ある。
佐野
きっと「Yappliらしいつくり方」があるんですよ。例えば、ログイン画面でユーザーがメールアドレスを大文字で入力した場合、裏側で自動的に小文字へ変換する、というコードを実装しています。

こういうところまで仕様書には記載されていないのですが、自分が使う側の立場になって考えると、あきらかに変換された方が便利なんです。使う人の立場を思って実装するというのが、当たり前にできるようになって欲しいということは、今回のリニューアルプロジェクトを通じて、丁寧に伝えてきたつもりです。
洗練されたUIの秘密は「出自」にあり

「Yappliらしい」といえば、YappliはBtoBのプロダクトですが、UIが洗練されていますよね。

庵原
我々3人の創業メンバーが、「Yahoo!ニュース」「Yahoo!ファイナンス」などのBtoCのサービスをずっと作ってきたのが大きいと思います。BtoCでは、エンドユーザーの体験を良くするなんて当たり前。「デザインの重要性」という議論すらなく、UIにこだわるのは当然でした。
佐野
もともと僕はUIに凝るのが好きなんです。「Yahoo!ファイナンス」では、アプリの外観を木目調や大理石調にできたり、株価チャートに背景画像を設定できたりする機能をつくったんですが、「ファイナンス」というジャンルの要望からは明らかにずれている。だから、僕が退職したあとはすぐになくなりました(笑)
庵原
それから、もちろん共同創業者の黒田の貢献が大きいですね。管理画面のビジュアルデザインを最初に作ってくれたのが彼です。一目見て、「いいじゃんこれ!」ってなった。
今思えば、BtoBのプロダクトを作っているという発想自体なかったですね。とにかく周りが驚くような、革新的なWebサービスを世に出したいと思った。そこが3人の出発点でした。だから、最初のデザインも、いま考えると妙にBtoCっぽい。角が丸まってたりとかね。

そのようなUIの直感的なかっこよさが、いまの会社の成長に紐づいている感覚はありますか?

庵原
明確にあります。そして、「見た目」にこだわるのはプロダクトだけじゃない。ヤプリは、プロダクトとビジネスの両輪がうまく回らないと成長しないわけですが、マーケティングでの見せ方には今でもこだわっています。

広告バナーのような小さいクリエイティブでも、庵原さん自らチェックされていますね。

庵原
BtoBのスタートアップは、デザインについてまだまだ伸ばせる余地があると感じています。ユーザー体験を左右するプロダクトのUIもそうだし、小さなことでは、どんなフォントを選ぶか、文字組みをどうするか。こういったことに、どこまでこだわれるかが、思った以上に重要なんです。

私自身は、もともと出版社にいた時代から、「BRUTUS」とか本国の「WIRED」をいつも読んで、グラフィックデザインを学んでいました。洋書を買いに行くことも多かった。ある意味、「見た目」のことばかり常に気にしてきた(笑)その体験がヤプリという会社にも色濃く反映されている。

BtoCのキャリアからBtoB業界にシフトしたことが、有利に働いたわけですね。

庵原
ただ、BtoBのツールやCMSのサービス設計の経験はなかったので、苦戦したところは多かったです。例えば「保存」ボタンをどう設計するのか、そういう一見単純に思える仕様が実はとても難問だった。
佐野
最初は、管理画面上にボタンが三つありましたね。「保存ボタン」「キャンセルボタン」「公開ボタン」。デザインを変更した後に一時的に保存したり、キャンセルしたりする。それから、アプリを本番環境に反映させるパブリッシュがある。ここらへんを整理して、いまの「再構築ボタン」に行き着くのまでが長い道のりでした。
庵原
今では当たり前でも、当時は思いつかなかったんだよね。2013年のGW前に佐野が「再構築ボタン」を発明してくれたおかげで、全部のボタンが廃止できた。あれは画期的な発見でした。そう言えばあの年は、GW中、1日も休まずに開発していましたね。

「再構築ボタン」は、いまや特許にまでなっています。

近未来のYappliはどうなる?

さて、Yappliの今後についてお聞かせください。新CMSになったことで、拡張性が高まり、新機能開発に注力できる体制が整いました。

佐野
より効果が出る機能をどんどん開発していきたいと思っています。

同時に、アプリの表現力を上げつつ運用担当者の負荷を下げるプロジェクトも進めています。Yappli内で入稿したコンテンツはもちろん、外部連携によりいろんなデータを組み合わせて、アプリ上で簡単に表現できるようにすることが理想です。

さらに進化したYappliがいまから楽しみです。データといえば、データサイエンティストが入社し、データベース側も充実してきた印象があります。

庵原
データの活用は、私自身も非常に楽しみな領域です。アプリの利用実態を分析して、どういう行動パターンの人が「ロイヤルユーザー」なのかを特定するなど、様々な可能性が考えられます。

それから、プラットフォーム上のアプリを横断してユーザー分析を行えば、消費者動向がつかめます。例えば「アパレル業界の顧客にプッシュ通知を打つ最適な時間帯」がわかるかもしれません。お客様と協力しながら、アプリの成功を支援できるようなデータ活用の方法を模索していきたいですね。
佐野
データをもとに分析を行って、アプリそのものの姿を変えることができるのがYappliの強みです。プッシュ通知の出し分けはもちろん、アプリ内のコンテンツそのものを出し分けることも可能なので、真の意味での1to1コミュニケーションが可能です。

Yappliの使われ方もどんどん拡大しています。もともとマーケティングの用途で使っていただいていましたが、やがて社内DX(デジタルトランスフォーメーション)の用途に転用されるようになりました。

庵原
我々としては、社内や取引先とのコミュニケーションに自社アプリが活用されるなんて想像もしていませんでした。新しい用途が偶発的に見つかるところが、プラットフォームであることの強みだと思います。

今後も、新しい用途を見つけていきたいですね。最近は、大学や塾のような教育機関、自治体にまで使っていただく事例も増え始めています。

また、EC事業者向けの「Yappli for EC」をこの6月にリリースしました。

庵原
モバイルコマースの領域は、2020年の下半期でさらに力を入れていきたいと思っています。新型コロナウイルス感染拡大の影響で、ECにかつてない注目が集まっています。ユーザーは、購入体験が良いところで買うに決まっていますから、ECでアプリは必須です。
佐野
Yappliなら、よくある「商品一覧ページ→詳細ページ→購入」で完結するアプリとは一味違う体験が提供できます。

実店舗と連動したオムニチャネル施策もできますし、フォトフレームやARで商品を使ったキャンペーンも可能です。
庵原
毎日ログインするとスタンプが貯まる機能は、起動率をアップさせるために有効です。これは、もともと店頭で使う想定の「スタンプカード」を転用しています。いまある機能を組み合わせながら、十分な価値が出せそうだと考えて、Yappli for ECのリリースを決めました。

ただ、完璧なユーザー体験にはまだまだ道半ばですね。本当にECを極めようとしたら、決済機能についても議論する必要があるでしょう。Yappliにとって、何が必要で何が必要でないかを見極めながら、2~3年後を見据えて投資していくつもりです。
デザイナーが支える怒涛のプロダクト改善サイクル

SaaS企業では、カスタマーサクセスが重要です。ヤプリのカスタマーサクセスの特徴はどこらへんにあると思われますか?

庵原
まだまだアプリ専任のスタッフを社内にアサインしている企業は少ないので、アプリを軸にマーケティング全般、それからECや基幹システム、DMPなどとの外部連携の知識を持ったカスタマーサクセスのメンバーが伴走支援するのは、大変好評いただいています。

それから、ヤプリならではだと思うのは、デザイナーやディレクターといった制作チームが社内にいるところですね。デザイナーがこんなにいるSaaS企業は珍しいと思います。それは、Yappliがアプリの立ち上げを支援する「オンボード」にコミットしているからです。

レイアウトを組み、画像を入稿する。ブランドの世界観にあったデザインをする。アプリの場合、このような制作作業が必要となります。Yappliで作ったアプリは千差万別、どれ一つとして同じ見た目にはなりません。この自由度の高いデザインを支えているのが、柔軟性のあるYappliのシステムと制作チームなのです。
佐野
プロダクトを開発する側としても、制作チームのような一番のヘビーユーザーが社内にいるのはありがたいんです。高度なデザインを実現するために、セル単位でデザインを調整できる難しい機能も社内からのリクエストで開発しました。

画像に角丸やシャドウを適用する機能は、顧客から要望が出るような機能ではないですよね。

庵原
CMS側で画像にエフェクトをかける、しかもiOSとAndroid両方に対応するというのは、技術的には相当難しいことやっています。そういったことが実現できるのは、非常に誇りに思いますね。

カスタマーサクセスチームのアイデアが起点となってプロダクトで実現できることが拡張され、それがお客様側に還元される。素敵なサイクルだと思います。

「簡単に、だけど高度なアプリを作る」を追求する

いま振り返って考えると、会社としてこれが分かれ道だったな、みたいなことってありますか?

佐野
Appleのアプリ審査は厳格なことで有名ですが、簡易なテンプレート型のアプリ制作ツールを使っていると審査に通らないことがよく起こります。見た目がどれも一緒になってしまうからです。創業期にはYappliでも、そのようなツールを作って、アプリを大量生産するサービスにしたら?という議論はありましたが、そっちの道を選ばなくて良かったと思いました。
庵原
根底にはいつもエンドユーザーが喜んで使ってくれる「良いアプリを作りたい」という思いがあるので、簡易性と柔軟性をバランスよく兼ね備えた「簡単に、だけど高度なアプリを作る」プラットフォームを追求して、ここまできました。それが結果よかったと思います。
佐野
かといって、開発者しか使えないような高度なツールにしないというところもポイントですね。
庵原
「簡単すぎない、難しすぎない」という微妙な立ち位置に立つと、「どっちか選べ」って周囲に言わます。中途半端に見えるんでしょうね。Yappliは自由にカスタマイズして開発できるわけではないし、一方で全て簡易なテンプレートだけでもないから、制作には一定の工数がかかる。簡単なんだけど、柔軟性があって高度なこともできるという、この相反する両方を取り込んだプロダクト作りをこれからも追求していきたいですね。

エンドユーザーの体験も含めて考える。さきほどのBtoCの世界からBtoBの領域にシフトしたというところが、根本のところに影響を与えている印象を受けます。

庵原
そうですね。「無知の強さ」ってよく言われるけど、もしBtoBの経験が少しでもあったら、こんなに難しい道は選ばなかったと思います。機能開発だけではなくて、メンテナンスの難しさや、サポートの大切さも始めるまでわからなかった。無知だったからこそトライできた。そして、苦しみながらもなんとか乗り越えてきた。その結果、ユニークなポジションにたどり着いたのだと思います。

新しいことにチャレンジすることが、スタートアップの存在意義です。そういう意味では、ユニークであり続けるヤプリは、スタートアップの王道を歩んでいるのかもしれません。
本日はどうもありがとうございました。

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